衛生Q&A

  • Q

    「腐敗」と「発酵」の違いはなんですか?

    A
    両者とも微生物の働きによって起こる現象ですが、一般に微生物の働きが人間に有用な場合を「発酵」、有害な場合を「腐敗」と呼びます。
  • Q

    「腐敗」と「食中毒発生」にはどのよう関係がありますか?

    A
    腐敗は微生物の働きで起こる有害な現象です。腐敗が起こると、食品本来の色・味・風味が変化し、食品としての商品価値が損なわれます。一方、食中毒は、ウイルスが付着したり、特定の細菌が食品中で増殖したり、細菌がつくる毒素を食べることで起こります。従って、腐敗した食品を食べて食中毒を起こすわけではなく、見た目や味、臭いに変化が無くとも発症することがあります。
  • Q

    「微生物」ってなんですか?

    A
    特定の生物を指す言葉ではなく、肉眼で見ることが出来ない生き物を総称して微生物と呼びます。ほとんどが1mm以下で、ウイルス、細菌、酵母、カビなどが微生物の仲間です。
  • Q

    食中毒の発生原因として、何が多いですか?

    A
    食中毒の大部分が微生物によるものです。また、近年の傾向としては食中毒患者数の半数以上が「ノロウイルス」と「カンピロバクター」で占められています。
  • Q

    なぜ「ノロウイルス」と「カンピロバクター」による食中毒が多いのですか?

    A
    この2つの有害微生物は、他の微生物と比べて、きわめて少数で食中毒を起こします。包丁・まな板・トングなどの調理器具を介した感染事例や、調理従事者の手指を介した二次汚染が知られており、調理器具の洗浄・除菌と並行して、手洗いなどの食中毒防止対策を徹底することが重要になります。
  • Q

    「ノロウイルス」を失活化するにはどうしたらよいですか?

    A
    ノロウイルスを完全に失活化する方法として、次亜塩素酸ナトリウムや加熱による処理が有効とされてきましたが、近年では各種塩素系漂白剤やエタノール系消毒剤でも効果を期待できるものが市販されるようになりました。当社の除ウイルス剤のラインアップとしては、「セーフメイトウイロック」「セーフメイトウイロックVG」があります。
  • Q

    「ウイルスの失活化」とは何ですか?

    A
    ウイルスは生物・非生物両方の特性を持っているため、正確には「生きている」、「死んでいる」といった表現ができません。他の細胞への感染力が維持されているかが重要で、感染力がなくなることを「失活化(または不活化)」と言います。
  • Q

    「ウイルス」と「細菌」は何が違うのですか?

    A
    まず両者の大きく異なる点として、ウイルスの粒子は非常に小さく、細菌の1/2~1/100程の大きさであることがあげられます。次に、ウイルスは遺伝子の周りをシャボン玉のような膜で覆われた形をしていて細胞を持ちません。そして、ウイルスは単独では増殖できず、特定の宿主細胞に寄生したときのみ増殖するという点が挙げられます。
  • Q

    「ウイルス」も「細菌」も同じような食中毒対策で大丈夫ですか?

    A
    大丈夫です。ウイルスも細菌も食中毒予防の3原則をしっかり守っていれば、食中毒を予防できます。有害微生物毎の特徴と対策を知りたい場合は、コチラをご参照下さい。
    <食品衛生の3原則>
    • 1-(ⅰ).つけない – 手指や調理器具などから有害微生物を、食品に汚染させないこと。
    • 1-(ⅱ).持ち込まない – 従事者の健康チェックを行い、手指や包装材などから有害微生物を施設に持ち込まないこと。
    • 1-(ⅲ).拡げない – 調理場に有害微生物が持ち込まれた場合でも、調理器具や施設に汚染を拡げないこと。
    • 2.増やさない-調理済み食品は速やかに提供し、適切な温度管理の上で常温放置しない。
    • 3.やっつける-しっかりと加熱調理を行い、有害微生物をやっつける。
  • Q

    微生物を効果的に除去するポイントを教えて下さい。

    A
    「洗浄」と「除菌」の組み合わせが有効です。除菌剤は汚れによって効果が低下するため、まずは中性洗剤や弱アルカリ性の洗剤で微生物の栄養源となる汚れを断ち、次に次亜塩素酸ナトリウム溶液やアルコール製剤などで除菌しましょう。
  • Q

    殺菌や除菌の違いを教えて下さい。

    A
    用語の定義については以下表をご参照ください。(参考:日本石鹸洗剤工業会HP)
  • Q

    スポンジ除菌とはどのようなものですか?

    A
    家庭用の規定では、「スポンジ中の生菌数を有効量減少させること」とされており、一定の試験方法で、一定の効果を有することが条件とされています。業務用では特に明確な規定はありませんが、当社では現在家庭用の規定に準じて「スポンジ除菌」の表示を行っています。該当品としては、「キャプテンコンクエース」などが挙げられます。